□今更のことではないが・・・ あれやこれや考えたところで、ボケるものはボケる
のだ。死ぬものは死ぬ。仕方がない。すべて神のみ心のままだ。
他人の無理解、噂、誹謗ヒボウ、屁ヘとも思わず生きてきた吾輩である。
ボケてもの笑いになったからといって、今更のことじゃない。さんざん、迷惑を
かけて68年生きてきた吾輩だ。今更「迷惑をかけたくない」などと気取っても始まら
ない。 そう度胸を据えて、ボケるものは怖れずボケることにした。手に余るよう
ならさっぱりと殺してくれればいい。--と強がりつつ、その胸は蕭々ショウショウと
風が吹いている。 『我が老後』
□睾丸コウガンの面目 かって明治の男であった我が父は私の不良兄たちに
向かっていったものだった。 「そんなことで睾丸の面目が立つと思うか!」
男の睾丸には面目というものがあったのだ。だが今は睾丸はただの厄介
ものとなり果てて、ブリーフなる女が用いるようなシロモノの中に押し込められて
いる。 睾丸を解放し、睾丸に面目を与えよ!
気概を失った男たちに対して、私がいえるのはそれくらいである。
『上機嫌の本』 続く
『佐藤愛子の箴言シンゲン集2 そもそもこの世を生きるとは』
著者・佐藤愛子/発行・海竜社 より
追記:当方の作成しましたエンディング・ノート(指示書)を差し上げます。
当NPO法人高齢者・障がい者後見人の会までご連絡ください。
73歳、高齢者・障がい者後見人のブログです。