□私も、知的障害者の方々に「氣功太極拳」を指導するのは、初めての体験です
ので、最初の打ち合わせで、施設の職員の方に失礼ですがとお断わりをしたうえで、
次のような質問をしてしまいました。
「太極拳の指導では呼吸が基本となり、そして、右足・左足と説明しながら稽古を
していただきます。ついては、一、二、三と号令みたいに声をかけますが、ご理解
いただけるのでしょうか・・・?」と。
すると、その方は一言のもとに「わかりません」。「でも、健常者の人たちと同じ
ように教えていただいて結構です」と。まったくに、私は今まで障害者の方々と
接することがなく、予備知識がまるで無かったことに恐縮してしまいました。
と同時に、「健常者と同じように、と言われたって大丈夫なんかな」と少し
戸惑いを感じました。
そして、一日目の日がやってきたのです。センターの近くの公園で、施設の方々
約20名と、ご近所の方が2名でした。まず、皆さんと挨拶をし稽古をはじめたの
ですが、私に指導の仕方の戸惑いがあったせいか、皆さんの動きが何かとっつき
悪く、警戒されているような目線で白けているような態度を示され、そのうちの一人
(30代の女性)が私の横に座り込み、草むしりをはじめたのです(気にしてはいけない
のでしょうが、気になります・・・)。
案の定、最初の一時間目は何の反応も達成感もなく、失意のうちに終わったこと
をいまだに記憶しています。 続く
73歳、高齢者・障がい者後見人のブログです。