「知的障害者の方に氣功太極拳を指導した体験談」 ②

黑田よしひろ

2016年07月25日 09:53

 
 □私も、知的障害者の方々に「氣功太極拳」を指導するのは、初めての体験です

ので、最初の打ち合わせで、施設の職員の方に失礼ですがとお断わりをしたうえで、

次のような質問をしてしまいました。

 「太極拳の指導では呼吸が基本となり、そして、右足・左足と説明しながら稽古を

していただきます。ついては、一、二、三と号令みたいに声をかけますが、ご理解

いただけるのでしょうか・・・?」と。

 すると、その方は一言のもとに「わかりません」。「でも、健常者の人たちと同じ

ように教えていただいて結構です」と。まったくに、私は今まで障害者の方々と

接することがなく、予備知識がまるで無かったことに恐縮してしまいました。

 と同時に、「健常者と同じように、と言われたって大丈夫なんかな」と少し

戸惑いを感じました。

 そして、一日目の日がやってきたのです。センターの近くの公園で、施設の方々

約20名と、ご近所の方が2名でした。まず、皆さんと挨拶をし稽古をはじめたの

ですが、私に指導の仕方の戸惑いがあったせいか、皆さんの動きが何かとっつき

悪く、警戒されているような目線で白けているような態度を示され、そのうちの一人

(30代の女性)が私の横に座り込み、草むしりをはじめたのです(気にしてはいけない

のでしょうが、気になります・・・)。

 案の定、最初の一時間目は何の反応も達成感もなく、失意のうちに終わったこと

をいまだに記憶しています。  続く

   73歳、高齢者・障がい者後見人のブログです。

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