『老後ひとりぼっち』という新書 ⑤

黑田よしひろ

2016年09月27日 09:42


 □前回は、『老後ひとりぼっち』の項目の一つ、「男ひとりぼっち」と「女ひとりぼっち」の違い

について、特に74・75頁を紹介しました。

 そこで、私のコメントですが、女性の本音のところが解かった上で、「高齢でひとり暮らしの

男性たちよ! 声を上げよう! 友だちをつくろう! 手を結ぼう!」とあえて主張したいと

思います。私も「高齢ひとりぼっち」なので・・・。

 とかく私たちは、「男の子は泣かない!」とか「男はダマッて○○ビール!」とか「男はガマン!

男は辛抱!」とか言われて、60歳の還暦を迎える年頃(?)になった。その60歳を過ぎて、

フト考えてみるに、「人生50年」の時から、今や超高齢社会といわれる「人生90年」まで

「生かされていく」膨大な30年もあることに、愕然とするのですが貴兄はどうか?

 いや、「充分な年金」をもらって「悠々自適」だよとおっしゃる先輩は、ごく一部だろうと想像

するのですが、いかが? 大半の高齢者は、将来の「生・老・病・死」に大いに不安と悩みを

持って過ごしているのだということを。あんまり先のことを考えることは良しとしませんが・・・。

 私たちNPO法人に寄せられる高齢者の中でも、「腰痛・ヒザ痛」で困っている人たちも多く

いますし、「どうも体の調子が良くない」とその原因を知りたくて医者に相談しても、「それは、

加齢ですね!」と言ってかたづけられてしまう。「アレッて、いやよね。」といった声が聞こえて

くるし、「わたしの葬式・納骨は誰がやってくれるのかしら」と心配したり、時には「生きることに

疲れ、もう早く死にたい!」とか諸々の相談が寄せられるのですが、やはり「男性の声」は聞

こえてこない。

 相当な末期になると、男性も覚悟を決めたのか、ポロッと弱音を吐くというのか、「遺言」の

話も、素直に心情を吐露される。やはり、ここでも「男の子は泣かない!」といった教育が生き

ている。  続く

    73歳、高齢者・障がい者後見人のブログです。

 

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