「放鬆ファンソン」の目的は、「氣」を流すことにある

黑田よしひろ

2017年11月20日 10:07



 ◇氣功鍛錬のポイントとして、「鬆ショウ」はカラダをリラックスさせる「放鬆ファンソン」

といい、「静セイ」はアタマをリラックスさせる「入静ニュウセイ」といって、この2つの大切さ

を区別し、強調しています。

 また、「放鬆ファンソン」の目的は、「経絡ケイラク」というカラダ中を運行する「氣・血・

水の通り道」を改善し、流れを良くすることにあります。力を抜かないと「氣」が流れ

ないといっていることです。

 さらに、「鬆腰ソンヨウ」「放鬆ファンソン」腰をゆるめるという意味の言葉があります。

 これは、ただ単にリラックスすることではなく、下丹田ゲタンデンが充実した結果、腰の

緊張がほぐれるという感覚です。武術的には余分な力みがなく、丹田に「氣」が集中

され、いつでも攻撃に転じられる状態ということです。

 一般的には、リラックスという語が多く使われるのですが、この中国語の「放鬆

ファンソン」というニュアンスがわたしは好きです。少し語尾の上がったような発音が

氣に入っています。「鬆ショウ」という字を分解すると上の部分は「髟」で髪の毛を連想

したふわふわした状態。下の「松」は「松ぼっくりが開いた様子」でゆったりしたもの。

 つまり、腰に力を入れて力まないでゆるめる。そして腰を中心にして手首・肘ヒジの

力を抜き、足・脚は「虚」と「実」を意識して動いていくということです。

     74歳、高齢者・障がい者後見人のブログです。

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