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2015年11月25日

☆中・高年の方々に一筆啓上! ㉓ 第1章<心の養生>「今どきの養生」とは


☆中・高年の方々に一筆啓上! ㉓ 第1章<心の養生> 「今どきの養生」とは

 「遺言いごん」(一般的には「ゆいごん」と発音しますが、法律用語としては「いごん」と言っています。

というのは、相続について、遺産をどう配分するかということを、きちんと書類で自らの意思を遺すもの

です。特に、80歳以上の方に多いのが「遺書いしょ」と混同されておられます。

 だから、「遺言」を書くことをおすすめすると、「俺に早く死ねというのか?」 とか、「俺はまだ死なん!」

と言われます。 「死をすすめるような遺書」ではないのです。

 「遺言」はきっちりと、「家訓」を遺すようなお気持ちで感謝の意味を込めて、お元気なうちに、責任を

もって記述するものです。

 一度、公正証書で巻くと一切変更ができないと思っておられる方も多いのですが、その後の心境

変化で書き直すことも可能です。また、夫婦で「遺言公正証書」を作成する時に、共通の一通で良い

とお考えのシニアがおられますが、これは、どんなにお仲が良くても一通づつお書きいただきます。

 それから、「遺言書」について、結構、誤解があるのですが、民法で定めた相続人への配分という

のは、「遺言書」が無い場合の配分(数字上)方法の一パターンを提示しているのであって、この場合、

決して公平ではない場合が多いのです。

 昨今では、いや以前からそうなのですが、終末期までの期間が大いに伸長していることによる、

「介護」の問題について、民法という法律は考慮されていません。要するに、最後の面倒を誰がみた

のか? という部分が欠落しているように思います。

 その欠落している部分を精神的に補うという点で、この「遺言書」が見直されているのです。

 わたしは、この点につき或る公証人に、「民法上の配分というのは、公平でしょうか?」とお尋ねした

ところ、はっきりと、「公平ではない!」 と断言されました。 この公平ではない部分(親の介護の面倒を

看る)をどう公平なものとするのか、遺言を作成される者の見識が問われています。

 わたしへの依頼者で、こんなことがありました。わたしとの打ち合わせでほとんど遺産配分の内容を

詰めていたのですが、その内容を各相続人に承知させてから作成するものだと勘違いをされている

方がおられたのには、驚きでした。

 まさかとは、思って念押しをしていなかったのですが、当然のごとく相続人どおしで紛糾をし、収拾が

つかなかったと依頼者からの連絡があり、わたしは業務として成立しなかった苦い経験をしています。

 そして、余談ですが、「遺言書」への記載内容で、最後まで悩まれるのは圧倒的に男性です。

 まあ~、よく言えば慎重なのでしょうが、この点は、女性の方が決断は早いです。

 付け加えておきます。 

               72歳、高齢者・障がい者後見人のブログです。


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Posted by 黑田よしひろ at 13:36 │ブログ