2016年03月14日
「お経」の話 ②
こういうしきたり・風習が、都会では消えてしまっているのが残念です。
ところで、NPOの話ですが、この方(85歳・男性)とは、老人ホームからの紹介で、
公正証書による遺言執行者と「死後事務の委任契約」の関係でした。自分はお坊さん
を呼ばずに「直葬(ジキソウ・チョクソウ」ともいう。通夜や告別式などの宗教儀式を行わない
火葬のみの葬儀形態)でとの生前からの強いご遺志があって、親戚の方も参列いた
だいたのですが、了承していただき、通夜・葬儀を行わず、病院からご遺体ともども
葬儀会館まで搬送し、一泊の手配といたしました(私も搬送車に同乗した初めての
経験でした)。
翌日、会館から霊柩車で出発する前と、火葬場での最後のお別れというときの二度、
私が心からの「般若心経」をあげさせていただき、数名のご親戚の方々にお礼の言葉を
頂戴いたしました(断っておきますが、私は僧侶ではありません。が、「般若心経」ができる
のです。)
後日、親戚の方が本家の墓にご遺骨を納められ、その席にも私は呼ばれました。
そして、相続人の方々にも面談し全員ご納得のうえで、遺産分割を終えることができた
のです。
法律的な遺言執行者がこのようにご親族に連絡し、直葬の段取りをし、お経をあげ、
納骨の席に呼ばれるのは相当に珍しいことかと思います。
「養生への道・養生道」を志向する者は、お経を唱えることもできるようにしておかねば
なりません。 了
72歳、高齢者・障がい者後見人のブログです。
Posted by 黑田よしひろ at 09:30
│ブログ