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2020年06月11日

コロナ状況下、「いまこそ、家で読書をしよう!」その8.



 ◇前回その7.で、『古都再見』にこんな文章がある・・・。から続きます。

 「歩くまち・京都」なのだそうで、京都に来てから、よく歩く。歩きながら耳にする

のは、はんなりとした京言葉ではなく、傍若無人ボウジャクブジンな感じの外国語だ。

時には大声で冗談を言い、笑い合う。そんな外国人観光客のそばを通り抜けるとき、

何となく索漠サクバクとした思いがある。外国語を解さないゆえであるが、ひとつには、

古都の風景を獰猛ドウモウに味わい尽くそうとする視線に辟易ヘキエキするからだ。

 もう少しゆるやかに歩けないものなのか。考えてみれば、京の雅ミヤビといっても、

所詮ショセンは草食民族の奥ゆかしさに過ぎないのかもしれない。だからこそ京は

繊細サンサイな魂が吹き寄せられる街でもある。との、文章です。

 読み方が違ったのは、その語句について再見すべくその都度、辞書をひいたこと

なのです。まずは、「はんなり」は、[京阪地方の語]華やかであるが、その中に

上品さ・優雅さが満ちているさま。とある。続いて、「傍若無人」は、[傍(カタワラ)に

人なきが若(ゴト)しの意]他人にかまわず、勝手気ままにふるまうこと。「索漠」は、

もの寂しいさま。「獰猛」は、悪強く荒々しいこと。「辟易」は、勢いに押されてたじろ

ぐこと。しりごみをすること。「雅」は、都風になること。上品。優美。しとやかな上品な

さま。風流。優雅。「奥ゆかしさ」は、深い考えがあるよう(優雅)で、心をひかれるさま。

「繊細」は、細かく小さいこと。かよわいこと。微妙。デリケート。

 いかがでしょう? このように辞書をひきながら、再見しながら読書をすると、

こんなにも語句のふくらみを覚え、雰囲気が伝わってくるではありませんか? 

   続く。    77歳、高齢者・障がい者後見人のブログです


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Posted by 黑田よしひろ at 17:04 │ブログ