2023年10月21日
シニアの心得:『人生百年時代の歩き方』 「100活」その3.
❖70代こそ新しいことに挑戦する適期--昔は、70歳のことを「古希コキ」と言いま
した。古来稀マレなりと、本当に稀だんたんでしょうね。でも、いまは、「70代こそ大人
の黄金期」という言葉もあるようです。
70代は、あっという間に過ぎたような氣がします。ちょうど私が70代に足を踏み入れ
たころ、2年かけて日本各地の百寺を参拝し、日本人の心の源泉を探るという、夢の
ような企画が持ち上がったのです。 聞けば、「百寺巡礼」です。全国各地ですし、
お寺はけっこう山の上にあったりしますしね。 そう、中には深山幽谷シンザンユウコクに
建立されたお寺もあります。古刹コサツの空間に身を置くたび、私の心身は充実し、
不思議なエネルギーに満ちていったのです。挑戦すれば心身がそれに応えてくれる。
70代はそういう時期だったのだ。今にして思い返されます。
❖私たちは羅針盤のない航海に出ようとしている--かって「人生50年」と言われた
ような時代には、60歳、70歳になれば達観といいますか、余生ヨセイという感覚が
あったでしょう。問題は、私たちは今、「人生百年」などというとんでもない時代に直面
していることです。50歳を越えてなお50年も生きなければならないのですから。
どんな社会にも、文化、文明、芸術、思想、哲学があります。でもそれはすべて、
人生50年、せいぜい70歳、古来稀マレなりといわれるようなところまでの生き方の
指針しか語られていません。それから先、70歳から百歳までの30年なんていう
時代についての指針は、昔からの思想の中に存在しないのです。
人類が経験したことのない未知の地平に直面し、これまでの価値観や人生観が
役に立たなくなっている。 続く
80歳、高齢者・障がい者後見人と「100活」メッセンジャーです
Posted by 黑田よしひろ at 08:01
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